定理 $P(q)=1-24\,\sum_{n=1}^{\infty}\frac{n\,q^n}{1-q^n},\,a\,b=\pi^2$として、
$$6-a\,P\left(e^ {- 2\,a }\right)=b\,P\left(e^ {- 2\,b }\right)$$
が成り立つ。
証明はこの式の両辺の対数をとり$a$で微分して行きます。 $$a^{\frac{1}{4}}\,e^ {- \frac{a}{12} }\,\prod_{n=1}^{\infty }{\left(1-e^ {- 2\,a\,n }\right)}=b^{\frac{1}{4}}\,e^ {- \frac{b}{12} }\,\prod_{n=1}^{\infty }{\left(1-e^ {- 2\,b\,n }\right)}$$
A:a^(1/4)*exp(-a/12)*f(-exp(-2*a))=b^(1/4)*exp(-b/12)*f(-exp(-2*b)),f(q):=product(1-(-q)^n,n,1,inf);
早速対数を取ります。その際に$logexpand$フラグを$all$に設定すると、総積も総和にしてくれます。
B:log(A),logexpand:all;
次に両辺を$a$で微分するのですが、その前に変数$b$が$a$に依存していることを宣言します。これによって右辺の$b$をそのままで$a$による微分を進めることが出来ます。
depends(b,a)$
C:diff(B,a);
微分の結果の右辺には$\frac{d}{d\,a}\,b$が残っています。これを$b=\frac{\pi^2}{a}$より計算してその結果で置き換えてみます。
D:subst(diff(%pi^2/a,a),diff(b,a),C);
$\pi^2$を全て$a\,b$で置き換えます。
E:D,%pi^2=a*b;
両辺に$12\,a$をかけて整理します。
F:E*12*a,expand;
両辺に$3$を足します。
F+3;
これで証明終了なのですが分かりますか?念の為、証明すべき式の$P(q)$をその定義で置き換えた式を下記に示します。上の式と全く同じですね。
-a*P(exp(-2*a))+6=b*P(exp(-2*b)),P(q):=1-24*sum(n*q^n/(1-q^n),n,1,inf),expand;
というわけで以下の式が成り立つことがわかりました。
-a*P(exp(-2*a))+6=b*P(exp(-2*b));